【2022年版】レーザー加工機向けのオススメ材料とその入手法

工作・機械

本記事の概要

本記事では、2022年現在、我が家のレーザー加工機(40WのCO2レーザー)で使用している各種材料と、その入手方法について紹介する。なお、我が家のレーザー加工機は購入してからそろそろ6年くらい経つからか(※)、特に厚みのあるものが切れなくなってきた気がするので、切れやすさなどの評価についてはあまり参考にはならないかもしれない。
※:一般的に、レーザー管、ミラー、レンズあたりが消耗品らしいので、この辺が劣化しているのではないかと思う(光軸調整は適宜行なっているため問題なし)。

MDF(オススメ度:★★★⭐︎⭐︎)

MDF(medium-density fiberboard)は、wikipediaによれば「木材チップを蒸煮・解繊したものに接着剤となる合成樹脂を加え板状に熱圧成型したものである。」とのことである。接着剤のせいか、レーザー加工機で切ると、ものすごい臭い(木が燃えてる臭い)と煙がでる。そのためFablabなんかでは使用禁止されているところもあったりした。

切断・彫刻ともにキレイにできるが、ヤニで表面が汚れがちなので、マスキングテープなどで保護するといいかもしれない。

主にダイソーやSeriaなどの100円ショップで、A3サイズ・厚み6mmを購入して、超音波カッターでA4サイズに切断して使うことが多い。なお、40WのCO2レーザーでこのMDF(6mm)の切断は、厚みのせいか素材のせいか、ちょっと厳しい。
jp.daisonet.com/products/4549131261639

(2023/1/24追記)最近はホームセンターで厚み3mmのものを購入して、ジグソーで適当に小さく切って使うことがある。ホームセンターのものは100円ショップのものに比べ、使っている糊がいいのか、レーザー加工機で加工してもあまり臭くない

アクリル(オススメ度:★★★★⭐︎)

見た目がキレイで強度も◎。レーザー加工機で加工すると、ものすごく臭い(体に悪そうな、食欲をなくす系の臭い)。また、レーザー加工機で切断した後にアクリル表面の保護シートを剥がそうとすると、シートの端面がアクリルに貼りついてとても剥がしにくい。

我が家では、レーザーで加工する際に水を張ったバケツなど用意し、加工した後すぐにアクリル(含む不要部位)を水につけるようにしている。こうすることで、以下のような効果がある。

  • 切断面から出る臭いが防がれる(アクリルは加工中だけでなく、加工後も臭いが出ている気がする)
  • 保護シートが水でふやけて剥がしやすくなる(水につけずに剥がそうとすると、アクリルの方が爪より硬度があるからか、爪がボロボロになる)

また、アクリルは脆く割れやすいため、穴を開ける場合はボール盤などで加工する際はアクリル専用の工具を使用する必要があるらしい。我が家ではアクリルへの穴あけはできるだけレーザー加工機で行うことが多い(うまく開かない場合が結構あるが)。なお、レーザー加工機で加工した場合、穴の径はそこまで正確に出ないので、目的とする径よりも少し小さめにレーザーで加工し、ボール盤やピンバイスで大きくしてやるとうまくいく

電子工作なので作ったものなどを固定するジグやケースを作る際、アクリルは非常に便利である。見た目的にも優れているが、強度面でも3Dプリンタに比べて優位である。アクリルにレーザー加工機で穴を開けた後、タップでネジを切るととても便利である。
amzn.asia/d/8IWpeKG

カメラ用のジグを作る際は、三脚などのネジに合わせ1/4インチネジを切ることもある。
amzn.asia/d/1l1RRoN

なお、アクリルを接着する際はアクリル接着剤を使用するときれいに接着できる。
amzn.asia/d/bAIcxsy

アクリル板は普通に購入すると非常に高価だが、端材で購入すると比較的安く手に入ることがある。ただし購入先を吟味しないと、本当に細かい端材しか入っていない場合があるので要注意。

我が家では、以下に示すアクリ屋ドットコムのアクリル端材セットを愛用している。アクリル端材セットはいくつか購入したことがあるが、ここのアクリルはそこそこ大きいが大きすぎないちょうどいいサイズで非常に使い勝手が良い。具体的には、我が家のレーザー加工機で加工できる最大サイズであるA4サイズ程はないが、A4の短辺を1/2〜1/3くらいにした程度である。厚みは2〜5mmぐらいが適度に混ざっており、色は無色透明が大半だが時々不透明な白や黒、蛍光っぽい緑(透明)が入っていたりする。
www.acry-ya.com/products/detail/120/?size=38

革(オススメ度:★★★★★)

日暮里や浅草橋にあるAnd Leatherという革材料やレザークラフト用品の店で買うことが多い。
革にも、どの動物から取ったものか・どのように鞣したか、などで様々な種類がある。レザークラフトをそれなりに勉強したが、いまだによくわからないが、代表的なもののうち、試したことのあるものを以下に示す。
・ヌメ革:いかにも動物の革、という感じの色と風合い。比較的安価で入手でき、なおかつレーザーで彫刻すると彫刻部分がくっきりと見えるところが非常に良い。

ヌメ革にレーザーで刻印をした例

・印伝:(分類的に、ここに記載するのはちょっと違うが、レーザー加工したことがあるという意味ではここに書かざるを得ないため記載する。)印伝は、伝統工芸の一種で、鹿の革(セーム革など、メガネふきなどで使われる革のように、柔らかい)に、漆で模様をつけたもの。色々探すと、A4サイズで売っているところがある。いくつか定番の模様があり、とても華やか。

外側に印伝を使ったキーケース
キーケースの内側

・ブタ革:安い、ちょっと安っぽい。
・馬革:ちょっと高い。高級感がある。
・鹿革:ちょっと高い。柔らかい。
エキゾチックレザーの類:爬虫類(トカゲやワニなど)やエイ・サメなどの魚類、ダチョウなど、メジャーな哺乳類(よく食べる機会のある哺乳類)以外の変わった革をまとめてエキゾチックレザーと呼ぶことがある。筆者は割と好きだが、レーザーで加工したことはない(素材コレクターなので、いつか来るであろう機会に備えて結構備蓄はある)。
・エイ革:エイはサメの仲間(遠い親戚)なので、手触りとしてはサメ肌みたいなものを想像するとなんとなく正しい。昔は日本刀の柄などに使用されていたそう。
・ダチョウの革:オーストリッチ(Ostrich)と、あえて英語で記載されることが多い印象。高級な腕時計のベルトなどで使われている事例を見たことがある。毛穴周りの模様が特徴的。
・毛皮:レザークラフト用品店では、毛皮が売られていることもよくある。我が家には、狐のしっぽ(茶・白)、オポッサムの毛皮などがあるが、正直レーザー加工機で加工するのは無理なんじゃないだろうか。レザークラフトをする人はどうやって使うのか、ぜひ教えてほしい。割と動物の本来の姿が分かるような形をしていて、人によっては受け付けないかもしれない(自分はちょっと気持ち悪さを感じる※)。
※:筆者は生き物由来の素材で、原形を留めているとなんとなく苦手。アンモナイトや魚なんかの化石でもちょっと気持ち悪く感じてしまう。四角くカットされた革は大丈夫。

コメント